意外とITエンジニアには文系出身者が多い

エンジニアというと理系学生が就く職業だと思う人は多いかもしれないですが、まったくそんなことはなく、文系出身で活躍しているITエンジニアはたくさんいます。

中途採用とは異なり、新卒採用は実績や経験よりポテンシャルに評価の比重があります。プログラミングなどの知識は、会社に入ってから勉強してくれればよいという考えの企業も多いのです。

求められるスキルはITスキルだけじゃない

そうはいってもITスキルが重要だから、理系の方が有利なのでは?と思う方も多いかと思います。確かにITスキルがあるにはこしたことはありませんが、ただスキルだけあっても、それだけで仕事が完結するというわけではありません。IPA(独立行政法人情報処理機構)発行の「IT人材白書2015」によると、今後人材を拡大する上でIT人材に求められる技術力の上位は、「顧客(業務)分析力、企画力」「PM(=プロジェクトマネジメント)手法」「問題解決力」「積極性・自発性」などがきます。つまりITスキルよりも「ヒューマンスキル」や「コミュニケーションスキル」といった非テクニカル能力をIT企業は重要視してるということを意味します。

文系ならではの力を活かすことができる

SIerなどは、顧客との接点が多いため、よりそうした能力が求められます。開発スキルだけでは仕事はうまく進まないのです。ITエンジニアといえば、1日中PCとにらめっこしてコードを書く仕事と思われがちですが、そうしたイメージの仕事ばかりではないことが理解してもらえることでしょう。

コミュニケーション能力は、一般的には理系出身者よりは文系出身者の方が長けていると言われます。例えば交渉をまとめる際、理系出身だと知識を豊富に持っているがゆえに、自然と専門用語を連発し、説明が難しくなってしまうケースがあるかもしれません。

交渉相手はITの知識を豊富にもった人ばかりではないので、素人にもわかりやすいような、そして自然と親しみやすい説明でこそ、交渉がスムーズにまとまるといったこともあると思います。

IT業界に興味のある文系の方は、先入観にとらわれることなく、選択の幅を広げてみるのもよいかと思います。