文系出身のITエンジニア社長 株式会社アンビリアルの前原幸美社長にインタビューしました。

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文系出身でエンジニア、現在はVR関係の会社を経営されているという、とても珍しいご経歴ですね。ご経歴など教えていただけませんか?

はい、文学部の哲学科卒です(笑)  新卒では製造業向けの業務システムを開発するSIerに入社しました。エンジニアとは呼ばれず、SEという職種でした。そこでは新卒研修がかなり充実していて、半年間の研修と独学で一部の経験者にはスキル面で追い抜くことができました。意外かもしれないですが、160名ほどいた同期のうち4割ほどは文系出身者でした。

その後ソーシャルゲーム開発/運営を主力事業とするKLab社へ転職しました。今だとスクフェスやキャプテン翼などのスマホゲームが有名です(僕はこれらの案件には関わってないですが)。ただ、実はゲームに携わったのは偶然なんですけどね(笑) iPhoneアプリが作りたくて、そういった求人から応募したのですが、配属されたのはブラウザのソーシャルゲーム開発という…。結果的には負荷の高いサーバーサイドの開発経験が得られましたし、すごく楽しかったのですが。そして、今度は自分でやってみたいと思い起業しました。VRゲームを作り始めたのは1年半前ほどで、最近はARのサービスに注力して開発しています。

文学部卒の方とは思えないくらい意欲的に開発されていますね。エンジニア職の仕事の面白さややり甲斐というとどういうところになりますか?

最初の3年ほどは、とにかく自分が書いたコードが思い通りに動くことが楽しくて仕方なかったです。その好奇心や達成感もあってか、エンジニアは自分の成長が明確に見えやすいんです。例えば3ヵ月前にできなかったことが今はできるということが自覚できれば、どう成長したか明白ですよね。ゲームのレベルアップやクラスチェンジと全く同じです。

そうやって経験値を積んでいくと、規模の大きなシステム開発でもそれなりの影響を与えられるようになります。チームだと1人ではできないことができるので、達成感も桁違いに大きいです。例えば、電車に乗っていて隣の人が自分の手掛けたサービスを使っているのを見かけると、本当に感動します(笑)

ITエンジニア職の将来性や、ITやVRの可能性みたいなことをお話し願えませんか?

それはもう、めちゃくちゃ可能性があると思いますよ。例えば、企業の時価総額世界ランキング上位は今や10社のうち7社がIT企業です。また、僕が大学生の頃にはiPhoneは存在しませんでした。VR/AR、IoT、AI、ブロックチェーン、ロボットなど、様々な領域で成長を続けていて、IT業界の成長は今後も約束されているようなものです。

その中でVR/ARはというと、来年再来年という短期の軸ではなく、5年10年の中長期の軸で大きく成長し、消費者の生活を変えていくと思います。学生は目の前のトレンドではなく中長期的な軸でキャリアを選べるので、すごくうらやましいです。僕らスタートアップは、未来を見据えることと、今を生き抜くことを両立しないといけないので (笑)

優秀なエンジニア像ってどういうものでしょうか?

すぐに手を動かせる方は優秀だなと感じます。アイディアが浮かんだらすぐにコードを書いてみるとか、新しいAPIやライブラリなどをすぐ試してみるとか。特にベンチャー企業はスピードがないと大手企業には勝てないので。また、自分から問題を見つけて、それを自ら変えようと動ける方も優秀だと感じます。伝え方の配慮は必要ですが、たとえケンカになろうとも、本当に大事なことは遠慮なく言えることはとても大事ですね。それが本当の意味でのユーザーファーストにつながるのだと思います。

例えば採用目線でどんな学生に会いたいと思われますか?

弊社の状況を前提にすると、ちょうど今少数精鋭のチームを作っている最中なので、まずは最低限のプログラミングスキルはほしいですね。あとはとにかくコードを書くのが好きかどうか、すぐに手を動かせるか、これに尽きます。それができれば、スキルは勝手に身についていきます。コミュニケーションのとり方は教えていくので、うまく話せなかったとしても、少なくともチャットで会話できればいいですよ(笑)

プログラミングのスキルアップのためにお勧めの勉強法など教えていただけませんか?

これから学ぶ方は、とにかく簡単なアプリやサイトなどを作ってみることをお勧めします。作りたいものに必要な言語の入門書をAmazonやqiitaなどで調べて、最初は簡単で読みやすそうな書籍を選びましょう。まずはプログラミングの楽しさを感じられることと、実際に何かを作って得られる達成感が大事ですから。

既にコードを書かれている方には、リーダブルコードをお勧めしたいです。学生の頃は自分1人で作る機会が多いと思いますが、チーム開発をするようになると、コードの読みやすさがとても重要になります。バグの量や仕様変更時の工数など、開発効率に大きな影響を与えますので。他にはデザインパターンや、HTTPやTCP/IP等ネットワークレイヤーの知識なども学んでいくと、より一層深みのあるエンジニアになれるはずです。

最後に学生へメッセージをお願いします。

かつてiPhoneの登場によりスマートフォンが携帯市場のシェアを一気に奪いましたが、今のVR/AR業界は当時のスマホ業界ととても雰囲気が似ているように思います。デバイスの制約上、VR/ARデバイスが一般消費者に普及するにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、時間の問題です。いずれスマホがなくなる未来がやってくると思います。将来有望な分野なのは間違いありません。今やらない理由はない。チャンスしかないです。VR/ARに興味のある方は、ぜひ一緒にやりましょう!!

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